少し前、和歌山の友人が、これまでお住まいの家を取り壊されるという方を紹介してくれた。
「まだまだ使える思い出の品を手放したい人がいれば、必要とする人に繋ぎたい」
なんて言っていたのを覚えてくれていたらしい。さっそく二人の友人と共に、和歌山へ。
ご主人には友人が『私の志し』を伝えてくれていて、
「必要なものがあれば何でも持って行ってください」と快く受け入れてくださった。
とはいえ転売目的でお邪魔したわけではございません。
「古い家具をメンテナンスして使いたい」という方に繋げられたら…との想いで拝見させていただきました。
友人の一人は建築士で、繋ぎ手が見つかりそうな古家具を選定してくれた。
もう一人の友人はトラックの運転手として付き合ってくれたが、小さなテーブルがあれば…との思いもあった様子。
何やらゴソゴソしてると思ったら、まさに「小さなテーブル」を引っ張り出していた。
「これええわ」「かっこええわ」と、しきりに呟いている。えらく気に入ったようだ。
確かに!スペーシーで昭和な感じ。なんとも言えないレトロでシンプルなテーブル。
脚が少々グラついているけど修理すれば使える。ご主人の了解を頂き、友人が持ち帰らせてもらったのは言うまでもない。
今では脚の修理も完了し、テーブルは新しいご主人のもとで『新しい仕事』を始めたらしい。
このテーブルをデザインした人はどんな人だろう。どんな思いでこのカタチにしたんだろう。
夜な夜なビールを片手に想いに耽るのが楽しみだ、と友人が言ってくれた。
凡そ繋がることはない、が繋がった。
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