プロダクトデザインについて学ぼうと思い、読み漁っている中、おそばせながらD.A.ノーマン著『誰のためのデザイン?』を読了。
当時の背景を感じさせる事例が出てくるものの、内容自体はプロダクトデザインを学ぶうえで基礎的なことが記されていると感じた。
なかでもハッとさせられた言葉がある。第6章 デザインという困難な課題、タイプライター デザイン進化のケースヒストリーの項にある一文だ。引用させていただくと「…いったん満足のいく製品ができてしまえば、それ以上の変化は生産的ではない。その製品がうまく世の中に受容されているときにはとくにそうである。どこで改良をやめるかを知ることは必要である」(『誰のためのデザイン 認知科学者のデザイン原論』D.A.ノーマン著・野島久雄訳 1990年新曜社)というもの。「満足のいく」は人それぞれであり「うまう世の中に受容されているとき」かどうかの見方も人によって違ってくる。この文章をUberの創業者トラビス・カラニックやAirbnbの創業者ブライアン・チェスキーとジョー・ゲビアは読んだのだろうか。この一文が示すスパイラルは何だろう。誰のためのデザイン?奥が深いです。
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